伊藤将人さんと田中輝美さんによるオンライントークイベントを聴講しました。
地方移住の数字のファクトや移住定住は、これまでどのように取組まれてきたのか、流行りなのか?以前の地方移住と現在の地方移住は違うのか?など、伊藤さんの調査から読み解いた実態、さらに、田中さんとのディスカッションなど、共感することが多いものでした。
先日10月に福岡で開催された「2024地方創生フォーラムin福岡」でもパネリストから「関係人口」について多くの意見が出ましたが、今回も必ずしも移住ありきではなく、地域の人と交流をし続ける「観光以上定住未満」の「関係人口」がキーになるという話でした。
関係人口や移住者の増加には、地元の受け入れ態勢や人間関係が大切ということも共通していました。移住奨励金や補助制度が充実していても、結局はゆるやかな人間関係や他者を受け入れる雰囲気がないと続かないということが基本です。
また、地元の方々とよそ者(関係人口)のゆるやかな関係が続いている地域は、交流している人だけが移住対象者になるのではなく、さらに違う人が移住してくるケースも多くなるという田中さんの報告には、これまでの色んな地域の活動報告を聞いてきたことと繋がると感じました。
イベント内容
人口減少社会にあって加熱する「地方移住」への注目。
自治体間の競争による疲弊や格差拡大、移住者と住民のトラブル、移住機会の不平等、支援の効果の不透明さやミスマッチなど、行政による取り組みには課題が山積しています。
競争や流行にとらわれず、まちに本当に必要な“移住者”と出会うには、一体どうすればよいのでしょうか。
今回のトークでは、新刊『数字とファクトから読み解く 地方移住プロモーション』著者でGLOCOM研究員の伊藤将人さんと、『関係人口の社会学―人口減少時代の地域再生』などの著書があるローカルジャーナリストで島根県立大学地域政策学部准教授の田中輝美さんをゲストにお迎えします。
「フェアで持続可能な移住促進はどうすれば可能か」という視点から、移住をめぐる研究結果や統計調査など様々な“ファクト”を見ていきながら、地域が抱える課題や葛藤を乗り越えるための考え方やアイディアについて議論します。
主催 学芸出版社/後援:GLOCOM
日時:2024年12月12日(木)19:00-20:30
場所:オンライン(Zoomミーティング)