花月川ワークショップ再始動

先日、中断されていた国土交通省筑後川河川事務所主催の「花月川ワークショップ」が再スタートしました。 花月川は、平成24年・29年の九州北部豪雨で甚大な被害を受け、現在は大規模な河川改修と都市計画道路の整備が進められています。
このワークショップは、単なる工事説明に留まらず、住民が「川の未来」を自分事として捉え、景観や観光、憩いの場としての役割を議論してきた場です。 私も以前、5回目まで参加していましたが、コロナ禍を経て、今回は約4年ぶりの本格的な再開となりました。

【現場で感じた課題】
 今回の参加者は、かつて議論を共にしたメンバーに加え、新しい顔ぶれも多く見られました。一方で、行政側の担当者の多くが異動により初参加となっており、過去8回にわたって積み上げてきた議論の熱量や細かなニュアンスを、どこまで継続して計画に反映できるのか、という不安も拭えません。
 また、ワークショップを開催すること自体が目的になってはいけません。前回のまとめにある「過去の災害から学ぶ」「豊かな自然を取り戻す」「歴史や景観への配慮」といった4つの原則を、実際の設計(橋のデザインや階段の配置など)にいかに具体的に落とし込めるかが、今まさに問われています。

【今後の視点】
次回は実際に現場を歩くフィールドワークが予定されています。
現場の感覚を大切にしながら、「ただ参加する」だけでなく、この場が住民の想いを真に実現する場となるよう、しっかりとしたビジョンを持って関わっていきたいと思います。