市民協働で築く「防災のまちづくり」
自助・共助をデジタルの力で加速させる
9月の日田市議会一般質問では、近年の激甚化する気象災害を踏まえ、行政の「公助」だけに頼らない、市民一人ひとりが主役となる「防災のまちづくり」をテーマに掲げました。特に「地区防災計画」の策定推進や、観光客への避難支援、デジタルツールの活用について、市の現状と今後の方向性を質しました。
1. 地区防災計画:地域の価値を高める「共助」の仕組みづくり
私はまず、住民自らが地域の災害リスクを話し合い、避難方法などを定める「地区防災計画」の重要性を訴えました。全国で策定が進む中、本市ではまだ策定地区がない現状を受け、策定を「単なる備え」ではなく、地域の絆を深め「まちの価値」を高める一環として捉えるべきだと提案しました。 市側からは、優先順位の課題もあり遅れている現状を認めつつも、今後はコミュニティタイムライン(防災行動計画)の作成支援などを通じて、地域における機運醸成に努めていくとの答弁がありました。
2. 観光客・インバウンドへの避難支援:誰も取り残さない情報伝達
観光地である日田市にとって、地理に不慣れな観光客や外国人への避難誘導は喫緊の課題です。私は多言語対応の避難マップや、緊急時の相談窓口のあり方について質問しました。
市からは、100以上の言語に対応する多言語ホームページや、22言語対応のコールセンター(24時間365日)の活用状況が示されました。また、天ヶ瀬温泉での宿泊者向け避難案内の作成事例を参考に、観光事業者との連携を強化し、観光客の安全確保に向けた「観光防災」の体制を整えていく方針が示されました。
3. デジタルとアナログの融合:迅速な情報共有と被害報告の効率化
災害時の情報伝達を加速させるデジタル活用の現状についても質しました。すでに一部の自治会ではLINE等を活用した安否確認が行われていますが、市全体としてこうした先進事例を共有し、横に広げていく仕組みが必要です。
市は、SNSでの発信に加え、現在は電話が中心となっている市民からの被害報告についても、デジタルツールを活用した受付システムの導入に向け、他市の事例を参考に検討を進める考えを示しました。一方で、高齢者の方々にとって馴染みのある「防災ラジオ」についても、お祭り等の日常利用を通じて、いざという時に確実に使えるよう利活用を働きかけていくとの回答がありました。
質問を終えて
防災において、デジタルは強力な武器になります。しかし、その根底にあるのは「自分たちの地域は自分たちで守る」という市民の皆様の熱意と、それを支える行政の細やかな連携です。 阪神・淡路大震災の教訓も、時が経てば薄れてしまうと言われます。日田市が経験してきた数々の災害を教訓に、楽しみながら学べる「防災フェスタ」や「観光と融合したマップ作り」など、新しい視点を取り入れながら、一人も取り残さない強くて優しいまちづくりを、皆様と共に進めてまいります。
引き続き、皆様の声を市政に届けてまいります。

