2021年7月22日(木・海の日)中津江ホールにて、〈森のホール〉に触れる~音と動きの響きを奏でる~開催①

2021年7月22日(木・海の日)中津江ホールにて、
〈森のホール〉に触れる~音と動きの響きを奏でる~舞台芸術オイリュトミー公演

第3回日田市公共施設の再配置検討に向けた上津江・中津江地区の合意形成〈住民ワークショップ〉勉強会
~中津江ホールの愛し方・生かし方~
を開催しました。

【プログラム】

STEP1 ウェルカム講話〈森のホール〉
中津江ホールの成立と展開
藤原惠洋先生(九州大学名誉教授)
STEP2〈森のホール〉に触れる~音と動きの響きを奏でる
《森のホールの響き音楽会》
オイリュトミー 藤原 馨
ピアノ     緒方ひとみ
ライヤー    木須千鶴
STEP3 第3回日田市公共施設の再配置検討に向けた上津江・中津江地区の合意形成〈住民ワークショップ〉勉強会~中津江ホールの愛し方・生かし方~
STEP4 住民参加型演奏会

ウェルカム講話〈森のホール〉
中津江ホールの建設経緯と現況評価として
かつて、中津江村は、鯛生金山(明治31(1898)年~昭和47(1972)年)閉山後、村全体での少子化、高齢化、人口流失、人口減少、過疎地対策などの地域課題が山積。
そこへ、1991(平成3)年9月25日~28日、台風19号により津江宮園神社の御神木も倒れるなど甚大な被害を受ける。
風倒木被害からの復旧ならびに過疎化・人口流失・少子高齢化が加速化する中津江村の喫緊の地域課題向け文化による定住促進へ向け「中津江村民芸術研修館」(仮称)計画を推進。
設計をゼロ建築都市研究所 建築家 後藤茂氏に依頼し、施工は日田市の河津建設株式会社に発注。
全国的にも稀有で特徴的な木造木質ホールが誕生。

中津江ホールの現況 専門家見解
敷地活用の特徴
敷地最奥・南北方向に棟を通すように配置したのは、正門から続く余白空間に続けて総合的・複合的な文化施設を建設、文化の聖地のような場づくりを意図したため。その空間の奥行き性を生かした演出手法はバロック的な都市計画構想と言える。

木質ホール音響効果
弦楽器や管弦打楽器といったアコースティクな音質の響きが優れている。
電気増幅した音響も、豊かな天井吹き抜け空間が包み込んでくれるため調整しやすい。

現況に関する総合評価
国内でも稀有な木造木質の公共ホールとして貴重である。
宿泊が可能な畳敷部屋、炊事場も設置されたことにより芸術家宿泊滞在型活動が期待された。その後、アーティスト・イン・レジデンス(AIR)として2000年代以降のわが国における文化政策の先取り構想であった。

問題の整理
合意形成の過程において、どのような問題があったのかを整理
中津江村・上津江町のそれぞれにおいて、こうした事業経緯を適切に情報化しながら、住民の理解や合意が得られるためのわかりやすい事業計画の説明を前提とした意見交換会(住民説明会ではなく)が開催されてきたのかどうか、それぞれの住民にしっかりとした理解や納得が得られる中での事業推進となっていたのかどうか?
Aプラン1案だけ示されたに過ぎず、B、C、D等が必要。

提案
近年の地域包括ケアシステム策定の領域では、アートとケアが相乗効果を生み出す可能性を積極的に評価し、福祉系・教育系公共施設を複合化していく。
得られる新たな用地を前提に、中津江ホールを残し、新設される高齢者生活福祉センターおよびこども園との芸術体験活動を通した相乗効果を創出する環境整備を進める。
当事者のQOL(Quority of Life)を高めていく地域包括ケア計画と連携した施設計画を展開。